WordBench 長崎と私

長崎は他の地域ほど回数をやっていないし、参加人数も多くないし、しかも2年半活動休止していて先日再始動したばっかりだったところ、ということで、激論を交わしていた方たちと明らかに熱量が違う地方の僕がこうやって記事を書くというのはどうなんでしょう…と思ったのですが、リクエストいただいたということで、せっかくなので書いてみます。もうどうせ書くなら最初から書こうと思いますので長文です。

WordBench 長崎のはじまり

第0会

細かいことは忘れてしまったのですが、WordCamp Fukuoka 2011 があったあとくらいに、長崎で当時フリーランスをされていた @uratti5 さんが WordBench.org に「長崎グループで一度会いませんか?」と書き込まれているのを見て、とりあえずそれで5人くらいでしたかね、集まって飲み会したのが一番最初です。だから実は僕が最初に始めたわけではないんです!(長崎の人は知ってると思いますが)

そのときはそういう知らない大人の人と集まるなんてことが全然無かったし、地域の勉強会なんてものがあるということも全然意識していないときでしたから、どうしたものかとなりまして、前の週に飲み会のお店に下見にいったりして。初々しいw

で、集まって、WordPress をやっている人が5人も集まってしゃべるなんていうのは初めての経験だったので、とても楽しかったのを覚えています。次は飲み会だけじゃなくて何かやりましょう〜といって解散したのですが、たしか結局そこから2年くらい何もないままになってしまいました^^;

問い合わせフォームを考える市民フォーラム

そしてその後仕事で必要になって MW WP Form をつくってひっそり公開してたりしたんですが、突然「問い合わせフォームを考える市民フォーラムふくおか(仮)」にお呼ばれしまして、それはそれはびっくりしました。当時は WordPress コミュニティには全然だったし、今みたいに知り合いも全然いなくて、三好さんや確認さんは画面の向こうのなんかすごい人(芸能人みたいな感じ)だったので、まさかそこに自分が呼ばれて実際に会って話すなんてのはもうすごく緊張しました。何時間も前に現地入りしちゃって会場のまわりをずっとうろうろしたりしていましたw

で、はっきり覚えていないのですが、確かこの会のときに「長崎は WordBench やってないの?」と、どなたかに聞かれまして「飲み会はしたけどそのあとは何もやってないですね〜」「じゃあやったらいいじゃん」みたいな感じで、あーせっかくだからやってみようかな、という流れで第1回を開催することになりました。

第1回〜12回

そういうことで最初の飲み会のメンバーや知り合いに声をかけて、WordBench 長崎01を開催しました。このときが多分一番準備してやった会だと思います。わざわざこの会のためにテーマつくったりして。

ここから途中休んだりしながら2年間で12回開催しました。今でこそライセンスだ 100%GPL だと言っていますが、当時はそういうことは全然頭になくて(特にライセンスに違反したり問題があった回はなかったと思いますが)、その程度の意識でやっていてすみません…。

それで、12回を開催してから、なんかもういいやって気持ちになってしまって、もう僕主導で開催するつもりは全くなくなってしまいました。

なんでそうなったかというと、いわゆる燃え尽き症候群ですね。最初はやりたくてやっていたけど、集客とか来てくれる方の満足度を考えて会の内容を考えたりしていると、自分のやりたいこととズレてきちゃって、なんのためにやってるんだろう…ってなってしまいまして。他県だと運営者(という言い方というか権限を設けたらダメという規範だったような気がしますが面倒なのでここではこう書きます)が複数人いたりしてすごいなーと思うのですが、長崎はそういう感じでもなくて、結局僕が開催しないと開催されないのに、開催したとしてもそれは僕がやりたいことではないっていう。まぁそういうことで誰かがやりたいというまで絶対やらないと誓って、やらないんですか?と聞かれてもずっとそう言っていました。

コミュニティとはなにか

そういうことでしばらく長崎は活動せずにいたのですが、僕は他県の WordBench に参加するのが好きで、結構色々なところに参加したりしていました。

僕は WordBench 山口の感じが本当に良いなと思っていて、運営者もたくさんいて、会もシーンとせずにわいわいやってて、年末には忘年会でみんなで料理つくって持ってきてたり、年明けには書き初めにいったりされてるんです。良くないですか?めっちゃ良いなって。で、そういうのをみて、「あ、なるほど、これがコミュニティだ!」と思ったんです。僕がこれまでやっていたのはただのセミナーだと。まぁそれまでは WordBench はセミナーとまではいかなくても勉強会だという意識しかなかったので、山口であったり他の地方の WordBench に参加してまわっていて、あ、WordBench というのはコミュニティなんだと。そう強く思うようになりました。

そしていろいろあって、僕もただの勉強会という形ではなく、コミュニティという形で WordBench を再始動させたいと思うようになり、今年の頭に2年半前に一緒にやっていた @t__kuma さんにまた一緒にやりましょうとお声がけして、3月に再始動させることになりました。

再始動後

再始動して、次のようにしようと決めました。

  • 絶対に無理はしない。ただ集まってしゃべるだけとか、ゆるい感じでやる。
  • 無理に人を集めようとせず、むしろ少人数で密にやる。
  • 会の最初に、全員で自己紹介&僕がライセンスの話やこれまでの失敗の話、コミュニティをつくりたいという話を10分くらいでする。
  • いわゆる「運営者グループ」的なものはつくらない。Facebook グループなど誰でも見れるオープンな場所で内容や場所も決める。

そういうことで、第13回は「10人弱でただ雑談する会」、第14回は「WordPress の15周年を祝う飲み会」をやりました。第13回をやって嬉しかったのは、全員が発言をする場所にできたことと、全員が懇親会にも参加してくれたことでした。これまでは本当にただのセミナーという形のことが多かったので、一度の発言もなく終わったらすぐ帰る、みたいなのが当たり前で、それはその参加者の方がどうこうというよりそういう仕組みにしてしまっていたこちら側の問題で、だから再始動してちゃんとコミュニティをつくりたいと考えて仕組みをつくっていたところだったので、そういうのが本当に嬉しかったです。

そして第14回も勉強会の無いただの飲み会にも関わらず、第13回に来てくれた方の多くがまた来てくれて、すごくコミュニティ形成の手応えを感じたりしていました。あ、あとこれまでは若い子の参加があまり無かったのですが、再始動後、2人の20代前半の子たちがすごく積極的に参加してくれて、あーこれはこれまでとは違う感あるな、長崎も良い感じになっていきそう!と感じだしたりしていました。

行動規範の公開

その第14回をやる直前に、WordBench の行動規範が公開されました。僕は公開されたときに目を通したのですが、素直に思ったのは、行動規範というには「罰則規定が適用される」とか言葉がきついなというのと、「WordBench はただのウェブサイトです」という言葉は違和感があるな、ということでした。

第14回をやる直前に公開されたので、第14回の冒頭でちょっと行動規範の話をしたりしたのですが、確かそのときは行動規範を読んだという人はほとんどいなかったと記憶しています。僕も読みはしたし、とりあえず話はしとかないとなと思って、公開されたので概要をかいつまんで話したのと、読んでくださいね〜という話はしたのですが、細々とした話はしませんでした。

なんというか、長崎は再始動したばかりで、「次は何しましょうかね〜」「○○とかどうです?」「いいね!じゃあそれ○○くんやってよ!」「まじすかw いいですよw」というのが勉強会のその場でやりとりされるみたいな、キャッキャウフフといいますか、牧歌的といいますか、こうコミュニティ自体が生まれたての赤ちゃんみたいな感じなわけで、そこにいきいなり行動規範だ罰則規定だドーン!ときても、もちろんそれは WordBench をよりよく保つために考えられて定められたものだということは理解しているので蔑ろにしようなんていうことは全く思っていないのですが、まだそこまで追いついていないというか、小さい子供がわるさしたときに「それは法律で禁止されているから」なんて大人な叱り方はしないじゃないですか。ちょっと例えがわるい気がしますが、まぁそういう感じで、頭には入れておくし理解もするし、ちゃんと話はしていくつもりだけど、この地方の長崎のリアルな現場の状況とは今はまだズレているな、と思ったのでした。

だから WordCamp や Slack で激論が交わされているのをみて、WordBench に熱量をもって自分ごととして参加していた人たちがこんなにいたんだな、すごい!という気持ちと、僕や長崎はまだそこまでいたっていないし、ちゃんとコミュニティとしてやりだして2回のペーペーなので何も言えることなどないや…ということで静観していました。

あ、あと「特定の企業、団体や個人の利益を目的とした広報活動」というのも、各地の WordBench に参加している僕としてはちょっぴり不安がありました。僕は別に広報活動をしに行っているわけではありませんが、わざわざ長崎から参加したとなると、ちょっと時間をとってくださったりするんですね。先日も WordBench 熊本に参加したときに、何の予定もなくただ参加しにいったのですが「せっかくなので Snow Monkey について話してください」と時間を頂いて。でもそれって、まったく「特定の個人の利益」じゃないですか。というかもう「長崎からきたんですか!」と言われる状況だけで僕の広報活動になっちゃってないか…とか、考えちゃうので、もう少し具体的にするか、逆にふわっとさせるかして各地に判断の裁量を持たせたほうが良いのでは…と思ったりしました。

WordBench 長崎の今後

残念ながら WordBench は終了するという形になってしまい、今後は名称も使用できないということで、海外にあわせて Meetup.com に移行するということですが、うーん、長崎はどうしましょうね。というのが正直なところです。

再始動させて、運営者 / 参加者という壁をなるべくなくして、ということをやっていた状況で、Meetup へ移行するハードルというのは結構高いなと思っていて、僕が主導して長崎も Meetup に移行するぞ!とやると、これまで以上に WordBench 長崎(今後名称かわるけど便宜上)が「僕のもの感」がでるというか。や、もちろん私物でないことは当たり前にわかってて、長崎という地方で長崎の人に見られたときにどう見えるかという話です。誰かが長崎で WordBench 長崎やりたい!ってなったときに、僕に聞いてみないと、となる気がするんですよね。Meetup への移行まで主導すると特に。ただの思いこみかもしれませんが、でもそうなっちゃうと嫌だなと。そうならないように再始動させていろいろ考えてやっていたので。

うーん、だから今のところは今後どうするかちょっとまだわかりません。長崎の中から移行しましょうという声がでててくれば「じゃあいっしょにやりましょう!」となるかもしれませんが、まぁ別にもっと別の形でゆるくやるのもありかなぁと思ったりもしています(WordPress コミュニティの原則はもちろん守った上で!)。

えー、なんか全然オチも提言もない話ですみません…。でもまぁそれが長崎みたいな地方のリアルかなということで、恥ずかしながらここまで書いてみました。個人的には WordBench が終了してしまうというのは残念ではありますが、特定の運営者に負担がかかってしまう仕組みであったり、思い入れであったり、そういうことも考慮しないといけないと思いますし、今後の発展を考えての決断だったんだろうな…これまでお疲れ様です…!という気持ちです。議論が白熱したのも、それぞれの方がそれぞれの想いで熱量をもって WordBench に取り組んでいたからで、なかなかそんな熱量をもって取り組めることなんて世の中にないのですから、本当に素晴らしいなと思っています。

長崎も再始動してやっとコミュニティが形成されはじめた感があったところだったので、今後どういう形にするかはあれとしても、なくなってしまわないように、発展していけるようにできればなと微力ながら何かできればなと思います。