10月3日(3日目)
クリスタル カイマクル ホテル周辺
この日は9時出発だったので、少し早めに起きてホテルの周りを散歩した。ホテルを出た通りには飲食店やお菓子屋、散髪屋が数点並んでおり、朝早いにもかかわらず外のテーブルで中年男性の方々が集まりチャイを飲んでいた。日本ではあまり見かけない光景だが、トルコでは男性が外でチャイを飲みながら世間話をするのが普通のようで、このような光景は各地で見かけた。女性が全くいない(そもそも外をあまり出歩いていない)ことが気になりガイドさんに聞いてみると、「女性は家でチャイを飲むね、外で飲んではいけないという決まりはないけど、自然とそうなっている。」とのことだった。
通りを歩いていると後ろから僕らを呼ぶ声がした。振り返ると男性の一人が手招きをして何か言っている。席につくと店の人を呼んでくれた。どうやら、そこに座ってチャイを飲んでいきなと言っていたようだ。僕らは二人がけのテーブルに座り、人生初のチャイを飲んだ。チャイは小さく特徴的な形のチャイカップで飲む。トルコ中どこに行っても必ずチャイはこのチャイカップと小皿のセットで飲まれていた。
ホテルの裏の方へまわる。こちら側は住宅地のようだが、道も舗装されておらず住居も崩れていたりするところがあった。先進国と違いトルコにはまだこのような場所が多いようだ。通りの奥に4、5歳くらいの少年とその母親が散歩していた。少年はこちらに手を振ってくれた。トルコの子供は目が合うと結構手を振ってくれて可愛い。
鳩の谷
さて、ホテルを出発してまず訪れたのは鳩の谷と呼ばれる場所。この地方ではワイン生産が盛んで、ワイン用のぶどうを育てる肥料として鳩の糞が使われていたそうだ。その鳩を飼うために岩にくりぬき鳩小屋として使っていたそうだ。鳩の谷では、谷の岩壁にそのような穴がたくさんあいている。ここにまだ鳩が住んでいるのかはわからないが、この日も多くの鳩が土産屋の前に集まっていた。
土産屋の前には青い目玉ナザールボンジュウがたくさん付けられた木がたっており、とてもとても目立っていた。ちなみに、下の写真の手前の人物が今回のガイドさん。本当にお世話になりました。
写真をとっていると店から店員がでてきて「ミルダケタダ、ミルダケタダ」と行ってきたので下に降りて写真を1枚。「要塞」と呼ばれるそれはウチヒサール(3つの要塞)のうちの一つ。ふもとにかけて住居のようなものが立ち並んでいる。現在は人は住んでいないそうだが、以前は実際に住居として使われていたそうだ。近くで気球にも乗れるそうで、朝は多くの気球が空を舞う。
展望所
鳩の谷をでてウチヒサールへ向かう。途中の展望台で休憩。
お土産をながめていると店員登場。あまりの熱意に負け、小さな水タバコパイプを購入。「普通のタバコを流用できるんですか?」「ダイジョブ、ダイジョブ」「どうやって使うんですか?」「ダイジョブ、ダイジョブ」「…。」記念に写真を1枚。
店の脇ではトルコ名物「伸びるアイス」の実演販売中。長い棒でアイスを練っては伸ばしている。詳細はトルコに旅行に行く方のために伏せるが、トルコのアイス商人の方は必ずお決まりの手品(イタズラ?)を行う。いや、何度見てもおもしろいですよ。
この展望所からはウチヒサールの要塞の他、ローズバレーも見える。ローズバレー(赤い谷)と呼ばれるその谷は、夕刻になると赤く染まることからそのように名付けられたそうだ。
ウチヒサール
次はウチヒサール。バスを降り、付近を歩くことができる。このあたりには「洞窟ホテル」もあるそうで、今回は宿泊できなかったがチャンスがあればぜひ一度泊まってみたい。
下はここの土産屋で見かけた張り紙。こんなところでもFacebookが。
絨毯工房
次の場所は絨毯工房。絨毯はトルコの名産の一つ。ツアーの場合、このような「土産屋」に数店舗よらなければならないのが通例。ここでは絨毯がどのようにして作られているかを丁寧な解説付きで生で見ることができる。絨毯づくりの資格を得るために、トルコ中から勉強に来るらしい。最近まで日本人の方も勉強に来ていたそうだ。
一通り絨毯作りの話を聞いた後は、この工房で作っている絨毯の紹介。写真はこの地方でしか作られていないという無染色の絨毯。羊の毛の色そのものを生かして作られるそう。トルコ人の絨毯への思いなど、とても興味深い話も聞くことができた。
そしていよいよ本番。ツアー客には飲み物が振る舞われる。2つ良いと言うので、僕はトルココーヒーとトルコ名物エフェスビール。「ビールを飲む人は大好きです。絨毯を買ってくれますからね(笑)」と軽快な冗談を飛ばす店員サン。笑う僕。「絨毯ショー」とも呼べるパフォーマンスが次々と披露。そして商談タイムに突入。買っちゃいましたよ、絨毯…。う、内祝用だから(震え声)。
洞窟レストラン
昼食は昔掘られた洞窟を利用した洞窟レストランにて、ケスティ・ケバブ(壺焼きケバブ)を。
炎の上で焼かれる壺(ケバブ入り)。壺を割り、ケバブが振る舞われる。割った壺と燃える炎をなぜか女性の目の前に持っていって驚かすという謎のパフォーマンスが披露された。
食後、レストランの前の通りを少し散歩。ここにももちろん土産屋。そして絶景。
ギョレメ野外博物館
続いてギョレメ野外博物館へ。イスラム教徒による迫害を逃れて、キリスト教徒が造った岩窟教会や修道院がある。教会の中にはキリスト教に関する壁画などがいまだ残っている。僕はキリスト教には詳しくないが、ガイドさんが詳しく解説してくださったので当時の信仰の様子などを垣間見ることができた。
敷地内を見学していると突然の雨。トルコの秋は天気が不安定らしく、晴れていても突然通り雨が降るらしい。「トルコの天気は男心」とガイドさん。
教会内は撮影禁止ではあるものの、実際に中に入って見ることができる。ただ、世界から観光客が訪れているので(ここに限らずトルコの観光地はどこも多いが…)、待ち時間はとても長かった。
各所に貼られている謎の模様の張り紙が気になったので一枚。聞いたところによると、修復中(修復予定?)の箇所にはこの張り紙が貼られているらしい。
少し時間がたつと、さきほどの大雨が嘘のような快晴に。やはりガイドさんの言うとおり、トルコの空は男心…。
ゼルべの谷
続いて向かったのはゼルベの谷。ここも昔キリスト教徒の隠れ家として利用されていた土地らしい。この地域の特徴は、なんと言ってもキノコ岩。「妖精の煙突」と呼ばれる小さな岩がのった奇岩がたくさん。ここにもトルコアイス屋の姿が。「ノビールアイス、ノビールアイス、イチ、ニ、サン、ダー!ニッポン!ニッポン!テーハミング!テーハミング!」と大声で叫んでいらっしゃいました。
ここも散策することができる。僕らは遠くまではいかなかったが、他国の観光客の方はアクティブなもので、かなり高い位置にもちらほら人の影。
ラクダ岩
バスで少し移動し、ラクダ岩へ。これは単にそう見えるというだけで、あの奇岩の「群れ」を見た後なのでちょっとガッカリ(笑)
エセン・テペ
またバスで少し移動し、パノラマスポット、エセン・テペへ。バスを降り50m程歩く。
そして振り返ると目の前には絶景が広がる。
一応、ここには「3美人の岩」と呼ばれる奇岩群があるが、絶景の前にはあまりにも。
夕方になり、奇岩群を眺めながら帰路へ。昨夜と同じクリスタル カイマクル ホテルでもう一泊。