WordCamp Fukuoka 2011 雑感

WordCamp Fukuoka 2011

昨日、2011/2/9に開催されたWordCamp Fukuoka 2011に行ってきました。

パブリッシングツール WordPress のこれから

マクラケン直子さんの講演。WordPressの歴史や現状などなど。日本ではまだまだameblolivedoorfc2ブログなんかのほうが勢力あるんだろうけど、海外ではWordPress.comがかなり熱いとのこと。

クライアントがCMSで楽に更新できるようにする一工夫

金内透さんの講演。WISIWYG関連とかカテゴリ操作関係なぁと思ったけど、意外にもJS(jQuery)の話だった。外部リンクに自動でclass振ったりファイルサイズを表示するなど。プラグインで実装しても良いけど、他のシステムで使い回すことを考えるとJSでしょうとのこと。確かに。そんなに目新しい内容ではなかったけども、こういう小技的なのも結構需要があったりするんだろうか?記事書こうかな。

あと、ドキュメント(操作説明書)の話もあった。WordPressの説明書、毎回毎回つくって納品めんどくさいでしょうという話。うーむ、確かに。で、どうするかというと、金内透さんはネットにドキュメントサイト作りましたと。ただし、どのサイトでも共通の「基本操作」を毎回作るのもめんどくさいから、「基本操作」を親サイトにして、各サイトで個別のマニュアルは子サイトとして作りましょうと。なるほどなるほど。ただしこの話にはまだ続きがあり、マニュアルサイトの記事を作っていくのもめんどくさいよね、コピーレフトの太っ腹マニュアルサイトあるからそこにリンクしちゃいました、と。動画での説明コンテンツもあったりしてかなり充実しているっぽい。しかもリンクはもちろん、印刷してクライアントさんに配っちゃったりしても良いらしい。いやもうこれ完全にWordPressの時代きたね。

スプラッシュムービーをつけてくれと言われたら…

おおくぼ ひろあきさんの講演。途中ネットに繋がらなくなったりするハプニングがあったものの、おもしろい講演だった。おおくぼさん自信、かなりのFlash信者みたいなのだけれど、そんな方もスプラッシュムービーは「ダメ、絶対!」「じゃま」「うざい」「全力で断るべき」「この世からなくすべきもの」「小◯美奈子レベル」などなどかなりお嫌いな様子。確かにそうなんですよね、なぜか未だに要望あったりするんだけど、あれを望んでいるユーザは世界中にあなたしかいないですよと言いたくなること幾度・・・。おおくぼさん曰く、代理店の方から依頼がある場合は大人の事情なんかが裏にある・・・まぁですよね。うん。

やさしいBaserCMSのディスり方

江頭竜二さんの講演。ご自身が筆頭となり開発されている福岡産オープンソースCMS「BaserCMS」の紹介?でした。WordPressとの違いやBaserCMSの今後の改善点などのお話をされていました。僕はBaserCMSは知らなかったけど、こうやって地方でも自分でプロジェクト立ち上げてやられている方がいるというのは胸が熱くなりますね。

WordPressテーマのつくりかた

山口有由希さんの講演。これ聞きたかったんだけど「やさしいBaserCMSのディスり方」がおしたため入室できず・・・。かなりの方が聞かれていました。ちょっと外から覗いてみたけど、説明している内容は結構基本的なものだったのかなぁと。僕のこのサイトWordPressで、他にもいくつかWordPressで制作してますが、あんまりテーマからがっつりやる方って、もしかして少ないのかなぁ?テーマの作成方法はWeb上にもかなりの情報があるので僕も記事にはしてないけど、需要ありなら今度書こうかしら。(いや、山口有由希さんが講演者だから人多いにきまってんだろカスというツッコミ謹んでお受けいたします。orz)

電子書籍による個人出版時代とパブー

吉田健吾さんの講演。株式会社paperboy&co.の取締役副社長さんということで、ペパボのサービス「ブクログ(booklog)」、「パブー」を中心に電子書籍・個人出版のお話をされました。正直なところ、あんまり電子書籍に興味がなくて、とりあえず聞いてみるかぁくらいの感じでしたが、「今はもう個人が簡単に出版者になれる時代」「書籍プロモーションの場所が必要」など興味深いお話を聞かせていただきました。確かに、映画や音楽ならYoutubeや特設サイトで予告編流したり告知しやすいと思うけど、書籍ってあんまり見ないんですよね、そういうの。誰かのブログで紹介されているか、本屋で紹介されているかくらいという認識。そういうところを狙ってサービスを提供していくところは見習わないといけないなぁと思いました。

デザインのはなし。

吉川伸彦さん・山田ヤスヒロさんの講演。アドリブトークということで若干グダグダ感はありましたが、フォントの話やデザイナーとしての姿勢・あり方など興味深い話を展開されていました。個人的におもしろかったことまとめ。

  • デザインというのは表面だけの飾りではなく、それが持つテーマや雰囲気がユーザに間違いなく・分かりやすく伝わりやすくするようにすること。プログラマーの人は勘違いしやすいし、デザイナーでもわかってない人がいる。
  • 余白を詰めたがる人が多い。外国の方が日本のUIを見ると「日本のシステムはごちゃごちゃと詰めすぎる」と良く言われる。余白を取るということはデザインの原則でもあり、もっと大事にする必要がある。コンテンツの周り、ホワイトスペースがデザインを形作っている。
  • 「頭落とし」は段落毎にマージンがない原稿用紙だから必要とされていたもの。一般的なWebページのように段落毎にマージンがある場合は「頭落とし」は必要ない。マージンがあるのに落とすと、落とすこと自体に別の意味が発生してしまう。また、グリッドが揃わず綺麗に見えない。
  • デザインの料金は作業量・工数で取るべきではない。(デザインには限らないが)それがお客様にどれだけの価値を提供できるのかで価格を決定するべき。ただ現実的には工数ベースになりがちだし、デザインの価値をわかってもらうのは難しい。だからデザイナー自身がデザインの価値を説明できるようにならないといけない。

いや、まさに思うところありまくり。デザイナーの方の話を聞くことがないので、もっと聞いていたかった。40分では時間足りませんなぁ。心残りといえば、ご自身のデザインされたサイトが画面にでたときに「恥ずかしい」からと飛ばされたんですよね・・・。具体例をだして、なぜそのようなデザインにしたのかというのを聞いてみたかったですね。全体的に結構抽象的な感じだったので。まぁそれがノウハウでもあり簡単に人に教えるのは、というのはあるかもしれませんが。

ということで

以上、雑感でした。このようなWeb界隈のイベントに参加するということが初めてで、しかもこんなに大きいイベントで、いろいろな意味で本当に凄かった。Macユーザの多さも凄かった。熱いねWordPress、熱いね福岡。

懇親会には参加せず帰宅。頭痛がひどいのもあったけど、やはり誰も知り合いが誰もいない上に、あれだけの大人数だと躊躇してしまう・・・。もっと少人数で、食事でもしながらのラフなWPerの集まりが長崎であれば本当に良いと思うのだけれど(←完全に人頼み)。ほんと誰かやりませんか?

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この記事を書いた人

キタジマタカシ

長崎在住、フリーランスのWordPress テーマ / プラグインデベロッパー。 多数のプロダクトをオープンソースで開発・公開しています。現在は WordPress 有料テーマ Snow Monkey を開発・販売しています。